UE900s修理の果てに・・・。(遅れてきた名機登場?)
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UE900s修理の果てに・・・。(遅れてきた名機登場?)

こんにちは(`・ω・´)ノシ

突然ですが先に宣言いたします!

今回は、教訓回で御座います(>_<)

イヤホンを使用する上で”最も大切な事”を再認識して頂けるかと思います。

表題の通り、”UE900s”の修理で御座います。

アルティメットイヤーズの名機ですね(´・ω・)

”ある方”からの依頼作業なのですが、この症例のイヤホンは”意外”と初めてだったので良い勉強になりました(´・ω・)

という訳で(?)これより先、

閲覧注意で御座いますm(__)m

では早速始めましょう(`・ω・´)ノシ

①外観と症状の確認

まずは外観ですが・・・。

なんか汚れが目立つような・・・。(´・ω・)

故障症状は、”片方が全く聞こえない”との事。

ちょっと(?)汚いので、まずはクリーニングを・・・。

これは・・・。

ここまで汚れているのは初めてです(´・ω・)

色々と作業しないといけないので念入りに清掃と消毒を・・・。

ん?これは・・・。(;´・ω・)

何か(!)で音導が埋もれてる・・・。

んで、反対側は?

少し埋もれてる(低音部は埋没)

そりゃ聴こえんわな!(>_<)

あまりの映像にモザイク処理をさせて頂きましたm(__)m

でもこれって清掃のみで修理完了じゃね?

なかなか不衛生ではありますが、美味しいお仕事だね(´・ω・)

この時までは、そう思っておりました・・・。

②お掃除しましょう

そうと決まればお掃除です。

ここでの注意点は”1点”

汚れを”奥のドライバに押し込まない事!”

この1点に尽きます(`・ω・´)

異物を摘出(0.5mmの棒で作業)

例に漏れずモザイクで失礼しますm(__)m

大まかに除去出来たら、異物脱落に注意しながら綿棒で清掃しましょう

ここまで来たら綿棒で清掃(´・ω・)

低音部は手持ちのドリル刃(0.45mm)で慎重に掘っていきます(>_<)

ドライバに異物が落ち込まない様に・・・。

低音部も大まかに除去出来たら先述の通り綿棒を細く縒ってキレイにします。

これにて清掃完了(`・ω・´)ノシ

あとは、周波数測定をして完了となります。

と、ここでうっかりミスです。

いつもなら周波数特性を貼りたいところなのですが、

保存データを上書きしてしまいました!!

まさに痛恨のミスで御座います。

私としてもデータが保存できないという意味で非常に痛いミス。

初歩的なミスをしてしまいデータを表記できなくて申し訳ありませんm(__)m

ただ、ここで起こった事は・・・。

クリーニング作業では直らなかったという事です(´Д⊂

音は鳴る様になりましたが、対象側(完全に詰まっていた方)の中高音が全体的に下がっていた。

これはUE900sが「多ドライヤホン」であるが故に、”全く音が鳴らない”という症状よりたちが悪い。

先方様に経緯を説明し、了承を得て分解確認させてもらう事になりました。

③分解、各部点検

シェルの殻割はそこまで難しくは無いのですが、BAドライバ、ネットワーク回路に注意して行います。

↓使われているドライバは以下の通りです。↓

全てKnowles製。

「HODVTEC-61033」は低音BAドライバ。

「TWFK-60232」はUEではおなじみの中高音BAドライバ。

注目するのは、「TWFK-60232」。

中高音のレベルが下がってましたので単独で測定しようかと思いますが・・・。

その前にこれ・・・。

このダンパ(ナニコレ・・・。)

分かり易いように分離しましたが、このダンパの色・・・。黄色(4700Ω)?

そんなわけないです(;´・ω・)

↓反対側のダンパはこんな感じ↓

ホワイト(680Ω)

奥にズレていますが、近似色の新品ダンパと比較してみましょう(`・ω・´)ノシ

左(ホワイト)、中(グレー)、右(イエロー)

左(対象品)、右(新品ホワイト)

マクロ撮影するとダンパの目で何となくわかりますよね(´・ω・)

初の体験なのですが、ダンパを洗浄したら再利用できるか?という事ですが・・・。

ついでなので試してみましょう(`・ω・´)ノシ

アルコール洗浄をしてみましたところ・・・。

左(正常品)、右(何かで染まってたヤツ)

クリーニングした方は少し表面が湾曲していますが色はすっかりキレイになりました。

改めてホワイト(680Ω)だという事が解かります(´・ω・)

やっと周波数測定の準備が出来ました(>_<)

R側のフレキ切れてるし・・・。(´・ω・)

フレキが折れるのは想定内です!(`・ω・´)

ジャンパ処理すれば良し!

ドライバ、ダンパ問題無し!

でもやっぱり、ダンパは新品に交換しましょう(依頼品だしね)

次はシェルに収めます(`・ω・´)ノシ

④リシェル→測定

シェルを多めに作って厳選(´・ω・)

なんだかんだで6個・・・。

シェルは、成るべくオリジナルに近いモノに加工(レイアウト、音導管の径など)

こんな感じ(´・ω・)ノシ

もうひとつ、フェイスプレートをどうしようかと色々考えてまして・・・。

UE900sの泣きどころ

UE900ユーザーの泣きどころ・・・。塗料が剥がれてみすぼらしい(>_<)

中古のUE900はだいたいこんな感じ。

安くないイヤホンなのでこの辺は考えて欲しかったですよね。

だったらリペイントしましょう(`・ω・´)ノシ

まずは塗装を剥がし、

メタリックブルーに塗装(`・ω・´)ノシ

オリジナルの黒でも良かったのですが、先方様と相談した結果、違和感なくちょっとアレンジという事で”メタリックブルー”に落ち着きました。

また、シェルのサイズ、形状がUE900オリジナルのフェイスと合わない(UE900の方が小さい)為、薄いフェイスプレートに乗せてレジンでコーティングというかなり面倒臭い加工となってます(>_<)

でもこれで塗装剥がれも怖くないです!

フェイスも取り付け、最終チェックを行ない問題なければそのまま仕上げとなります。

フタ閉め前とフタ閉め後の測定

左右の差異を測定(問題無し)

さてさてやっと仕上げとなります(>_<)

⑤研磨~完成(`・ω・´)ノシ

今回の研磨はリュータなどの工具を使用せず全て手作業で行いました。

研磨前(ヤスリ#10000まで終了)

コンパウンド研磨(仕上げ)

⑥まとめと教訓

とにかく色々と大変でした(>_<)

依頼品だったので手も抜けなかったのもあり、擦り切れました(色々と)

でも無事ミッションコンプリートという事で・・・。

何より先方様に気に入ってもらえた事が何より良かったです(`・ω・´)ノシ

イヤホンを使用する際の教訓:

取り敢えず耳掃除はしましょう!

勿論やり過ぎはダメですが、ほどほどに清潔にしましょう(>_<)

今回はこの辺で!

それではありがとうございました(`・ω・´)ノ

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